階段を上がるとき、右脚がほんの少し上がりにくい。つまずいたわけでもないのに、そう感じる瞬間が増えた。原因を探って行き着いたのが腸腰筋だった。
座りっぱなしが真っ先に殺す筋肉
腸腰筋は背骨・骨盤・大腿骨をつなぐインナーマッスルで、脚を持ち上げる動作の主役を担っている。
デスクワークで一日中座っていると、股関節が曲がったまま固定され続けるため、この筋肉が一番早く硬くなり、次に衰える。
エンジニアとして椅子に座り続けて数十年、コードを書く姿勢は洗練されても、股関節の可動域は削られ続けていたわけだ。
整体で骨盤の傾きを指摘されたとき、施術師から「腸腰筋が硬いと骨盤が後ろに倒れて、猫背の原因にもなりますよ」と言われて、姿勢と股関節がここまで直結していることに初めて気づいた。
歩幅が小さくなる、階段で脚が上がりにくい、前かがみになる——この3つは腸腰筋が硬くなったときに現れる典型的な兆候だと教わった。私の場合、まさに3つとも当てはまっていた。
歩幅が縮んでいたことには、実は自分では全く気づいていなかった。妻に「最近歩くの遅くない?」と言われて初めて自覚したくらいだ。
仰向け片脚上げから始めた理由
腸腰筋は体の奥にある筋肉なので、いきなり複雑な動きを入れると代償動作(別の筋肉で誤魔化す動き)が起きやすい。
そこでパーソナルトレーナーに勧められたのが、仰向けに寝て片脚をゆっくり持ち上げるだけの、拍子抜けするほど地味な種目だった。
やり方はこうだ。仰向けで両膝を立て、片脚を伸ばしたまま床から10〜15cmほど、5秒かけてゆっくり持ち上げる。反動を使わず、股関節の付け根で持ち上げる感覚を意識する。
左右10回ずつ、1日2セット。これだけ。
正直、リールで見かけるような「両脚を伸ばして上体ごと丸めて起こす」ピラティスの動きに比べると地味すぎて拍子抜けした。
だが専門家として率直に言うと、いきなりあの動きから入るのは56歳の股関節にはリスクが高い。
腹筋と腸腰筋を同時に強い負荷で動員するため、腰を反らせて代償する人が大半で、むしろ腰痛の原因になりかねない。
SNSで話題の「映える」種目をそのまま真似るのは、私は見送るべき提案だと思っている。
3週間で変わった数字と感覚
代官山の整体で毎回骨盤の可動域を測ってもらっていたのだが、開始時は股関節を曲げた状態から脚を上げる角度が左右とも約70度までしか動かなかった。
3週間、片脚上げを継続した後の計測では82度まで伸びていた。金額にすると整体の施術5回分、約4万円を投じての検証結果だ。
体感の変化はもっとわかりやすい。自宅マンションの階段(1フロア分・16段)を上るとき、以前は3段目あたりで太ももの付け根に引っかかる感覚があったが、今はそれがない。
歩幅も、妻いわく「前より広くなった」とのこと。
見た目の腹筋が割れたわけでもないし、ビフォーアフター写真を撮っても劇的な違いはないだろう。だが私が最初に目標にしたのは、そこではない。
階段を軽やかに上れる股関節を取り戻すことだった。その意味では、この3週間の投資は明確に成果が出ている。
見た目重視のトレーニングに流れがちな世の中だが、50代から取り戻すべきは可動域だと、自分の股関節で確認できた3週間だった。
🛒 関連のおすすめ商品
腸腰筋ストレッチベルト ラクナール 腰痛ケア 骨盤矯正 股関節ストレッチ ... ▶ 詳細を見る
腸腰筋ストレッチベルト ラクナール ベルト 矯正グッズ 腸腰筋 ストレッチ... ▶ 詳細を見る
腸腰筋ストレッチベルト ラクナール (えんじ) ひざ 股関節 骨盤 抗ロコ... ▶ 詳細を見る
腸腰筋ストレッチベルト ラクナール ▶ 詳細を見る
腸腰筋ストレッチベルト ラクナール (L, ブラック) (M, ブラック) ▶ 詳細を見る
🔗 関連記事
- 頭とあごをつなぐ場所、ほぐしたら声が変わった話
- 左ひざの弱さは仙骨の硬さから?50代が気づいた足裏荷重の左右差とピラティス対策
- 56歳、ボイトレは「腹圧」で開眼したが、語学と太極拳が屍のように積み上がっている件
📚 関連動画・もっと詳しく知りたい人へ
【運営情報・お問い合わせ】 当ブログは個人営利利用ガイドラインに基づき運営されています。
お問い合わせ・各種ご連絡は、サイドバー/プロフィール欄記載の連絡先または管理者窓口までお願いいたします。